これまで紹介した売却方法には、それぞれメリット・デメリットがあります。しっかりと把握し、最適な売却方法を選択していきましょう。
【仲介】
〈メリット〉
・販売活動を不動産会社に全て任せることができ、契約種類によっては自分で買主を探すこともできる
・専門知識を有する担当者が取引を成立させてくれるので、情報の不足や手続き不備などによるトラブルが防止でき、問題が起きても対処してくれる
・売却に必要な書類の作成(売買契約書など)や専門家(司法書士など)の手配を一任できる
〈デメリット〉
・仲介手数料がかかる。(400万円超の物件の場合、売買価格×3%+6万円+消費税が上限額)実際にいくらになるのかは、各不動産会社との取り決め次第。
・専属専任媒介契約の場合、自己発見取引(自分で買い手を見つけて取引すること)ができない
・基本的に買主に対し売主が、契約不適合責任を負う
【買取制度】
〈メリット〉
・買い手を探す必要がなく、決まった期限までに現金化できる
・売る相手が不動産会社なので仲介手数料がかからない
・知人や周囲に売却理由を知られずに売れる
・基本的に現状のまま引き渡すことができる
〈デメリット〉
・仲介に比べて売却価格が低い(市場相場の6〜8割程度)
・すべての不動産会社が買取制度を設けているわけではない
【任意売却】
〈メリット〉
・知人や隣人に売却理由を知られずに売れる
・市場相場に近い価格で売却できる可能性があり、競売よりもローンや債務の返済が楽になる
・交渉次第で引越し費用の一部を売却代金から差し引くことができる可能性がある
・売却にかかる諸費用を売買代金から支払うことができるので、持ち出し金(手元資金)が不要
〈デメリット〉
・連帯保証人の同意が必要
・残債と売却価格の差が大きい場合は、債権者が難色を示すことがある
・任意売却の実績が豊富な不動産会社が少ない
・一定期間で売却できなければ、競売による強制売却に移行してしまう
・数カ月以上におよぶ返済額の滞納が条件なので、信用情報に履歴が残る。
【買取保証付き仲介】
〈メリット〉
・決まった期限までに必ず現金化できる
・即時買取とは違い、一定期間は希望価格で売却できる可能性がある
・買取になった場合は仲介手数料がかからない
〈デメリット〉
・買取の場合は仲介に比べて売却価格が低い(市場相場の6〜8割程度)
・即時買取と同じく、すべての不動産会社が制度を設けているわけではない。